相談事例

2017.04.11更新

先日事務所に初老のご婦人がお見えになりました。相談内容としては、夫が死亡し法務局へ相続の登記をしようとして相談に行ったら、戸籍を取り寄せるようにとのことでした。そして改めて戸籍を揃えていったところ、既に亡くなっている夫の弟の子の甥と姪がおり二人も相続人だと言われて困り事務所を訪ねてきたそうです。
 

事情を聞くと甥と姪とは、殆ど付き合いがなく49日の時に姪から相続の話を持ち出されついかっとなって怒ってしまったそうです。当時は、自分が全て相続できるものと思っていたようで、何故他人が夫の相続の件で口出しをされなければならないとの思いから怒りがこみ上げたそうです。

 

その時のこともあり、まず本当に甥や姪に権利があるのかと質問してきました。本件の場合資料を見たところ、本人と甥、姪が相続権を有しており、本人3/4、甥・姪各1/8権利がありました。

 

そこから、遺産分割の協議に入るのですが全財産がどのくらいあるのか調べる必要があり、特に自宅以外の財産がないのであれば、最悪自宅を売却せざる負えない旨お伝えしました。

 

相続税がかからないものの、自宅と預金が相続財産で、預金だけでは二人の相続分の1/4に達せず不足分を若いころ働いていた頃の預金と、年金の一部で補い、何とか自宅を売らずに相続登記ができました。

 

それでも不動産の価格をどうするかが問題となり、こうなると弱いものでこの女性にとっては、固定資産の評価額が最も都合がいいのですが、相手方は時価で譲らず結局相手方の主張する時価分のお金を払うことになりました。

 

何故なら女性にとっては、相手方に遺産分割協議書に署名・押印してもらわなければならず、弁護士を入れて調停になることを避けたいのであれば結局相手方の言いなりにならざる負えないからです。もし本件のケースであれば、遺留分の問題もないので、全財産を妻に相続させる旨の遺言書があれば、こんな問題は生じなかった事件です。

 

※本人を特定されないため事案は、若干脚色してあります。

投稿者: NBC司法書士事務所